あの日に帰りたい 乾ルカ
6つの物語からなる短編集
皆共通するのは「あの日に帰りたい」と思わせる話である
おそらく誰もあの日に帰りたいと思うことを一つや二つ
は持っていると思う
全く後悔なく生きられる人などいないのだから
伝えられなかった思いを、あの日に帰って伝えたい
そんな人たちが、物語の主人公になっている
これは、私も同じような気持ちを持っているので
理解しやすく、そして感情移入できた
本のタイトルにもなっている短編「あの日に帰りたい」は
苦労をかけっぱなしで亡くなった妻への思いを
介護施設に入っている老人の男が、若い女性の研修生に話すといった
ストーリーであったが、これがまたいい話であった
この悲しすぎる話に、私は電車の中で必死で目頭を押さえた
最近はくだらない本ばかり読んでいたので
電車の中では吹き出さないように注意していたのだが
久しぶりに感動作を読んだ気がする
バラエティーに富んだ6作品中「真夜中の動物園」、「あの日に帰りたい」
「夜、あるく」が私はとても気に入った




