ル・アーヴルの靴みがき
アキ・カリウスマキ監督の難民三部作の第一作目
二作目の「希望のかなた」までは完成しているが
三作目はつくられないかもしれない
二作目の「希望のかなた」を観た後に、本作をもう一度観たが、新たな発見があった
二作の大きな違いは、難民との関わり方だろう
希望のかなたでは、難民に身分証と仕事を与え、通常の生活を送れるようにと
人々が関わっていくのだが、本作は強制送還されそうな難民を
皆で安全な場所に逃がすといったストーリーだ
もし三作目があるとすれば、どこまで踏み込んだ映画になるのだろうか?
期待は膨らむのだが…
主人公マルセルをはじめ登場する人物は皆貧しく、自身の生活がやっとである
それでも黒人難民少年を静かに暖かく迎え、出来うる限りのもてなしをする
いつもの作品のように、セリフも表情表現も少なめではあるが
人は互いに思いやれるという素晴らしさが作品の中に充分表現されている
ここがカリウスマキ監督の凄いところである
これらの暖かい一般市民と対比させるように国の政策や
公共システムの冷酷さも同時に描いているのだが、最後に警官が
少年を見逃したところが、とても印象的であった
とっても素敵な忖度だ




