ガンジスに還る

ガンジスに還る

新鋭シュバシシュ・ブティアニ監督が弱冠27歳でメガホンを
とったインド映画である
ガンジス河が舞台となっているので、インド映画以外では
表現できない世界だろう

ガンジス河畔のバラナシ
ここは死して解脱することを待つ人々が集う待機場所である
その場所に、安らかな死を求める人々が集う施設「解脱の家」がある
ある日、不思議な夢を見て自らの死期を悟った父ダヤが
バラナシに行くことを決意する
その旅に理由はわらなかったのだが、仕事人間の息子ラジーヴが
付き添うことになるのだった
二人がこの「解脱の家」で生活する様を描いている

もはやここまでのストーリーを書いただけで
日本人の感覚では、この行動を理解することからできないだろう
日本人は、病院や老人ホームよりも自分が生活していた自宅で
死にたいと思っている人が多いと思う
だから別のどこかに行って死を迎えるという行動は、理解に苦しむだろう
神秘的であり、宗教色の強いこの習わしを、まるで文化の違う私たちは
只々感じるしかないのだ

時折ユーモアを交えながらストーリーは進んでいく
最初は上手くいってなかった息子と父の関係も
死を前にしてしだいに分かり合えていった
そしてついにダヤに死が訪れたのであった

そこでは、人が亡くなることを「解脱」と呼んでいた
呪縛束縛から自由になることを意味するようだ
しがらみから解放され、喜ばしいという感じなのだろうか?
だからなのか葬式のシーンでは、あまり悲しむシーンがなかった(ように思う)

不思議なもので映画を観終わると、ガンジス河の近くで死にたいと思うことが
私にもそんなに変なことでないと思えてきた
そしてこの旅で父に付き添った息子ラジーヴ自身も、その時が来たら
バラナシへ向かうようになるのかもしれないと思った

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください