江戸のそら

江戸のそら

静岡市東海道広重美術館で開催中の展覧会
今回は広重の浮世絵の中で、気候表現に
注目したという なかなか興味深い展示だった
このような趣向を凝らした企画を考えている人は大変だろう

広重の代表作である『東海道五十三次』保永堂版を見ていると
雨、晴、雪、そして雲や月夜まで本当にたくさんのそらが描かれている
さらに雨などのシーンも、大雨と小雨では表現を巧みに
変えていることがわかる
私は、そのようなそらの表現が前々から気になっていた

私の思いつく広重作品の特徴といえば、大胆な構図、「広重ブルー」と
呼ばれる鮮やかな青色、そして「一文字ぼかし」と呼ばれるぼかし技法である
その特徴の中で「広重ブルー」と「一文字ぼかし」がそらの表現に
使われているのだから広重のそらは、彼の特徴がより観察できる所なのである

当時、ヨーロッパから輸入されるようになった新しい顔料のベロ藍を
いち早く使用した広重の青は、一際鮮やかな青色であった
この青は、油彩よりも浮世絵に使うほうがより鮮やかだという
それだから広重の作品は、ヨーロッパやアメリカでは
「広重ブルー」と呼ばれ、大変評価が高い

そしてもう一つの「一文字ぼかし」は、他の浮世絵師に比べ
ぼかしの幅が狭い
丁度、漢字の「一」のように見えるからこのように呼ばれているのだが
この一文字ぼかしは、画面が引き締まって見えよりシャープな印象に見える

私は青で月夜を表現した絵と、黒のぼかしで雨雲を表現した作品が
特に気に入ってしばらく眺めていた

そしてこの美術館に隣接した交流館では、『第13回ゆい年賀状版画コンクール』の
展示が行われていた
私は小学生のころ1度か2度ほど版画で年賀状をつくったことがあったが
かなり悲惨な出来だったことを思い出した
展示されていた作品は、大胆な作品や緻密な作品などバラエティーに富み
見ごたえ十分であった

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