何者
ここのところブレイクした感がある朝井リョウさん
小説の内容が何か若者向けっぽくて、おじさんにはちょっとと
思ってしまい、私は一冊も読んだことがなかった
それもそのはずで朝井さんは平成元年生まれなのだ
だから小説の内容が若者っぽくて当たり前なのである
若者読者の共感を得ているから売れているのだと思う
さてそんなことで初の朝井リョウ小説を読んでみた
最初ということで有名どころからチョイスした
この「何者」は、第148回(平成24年度上半期)
直木賞受賞作である
就活の情報交換を目的に知り合った同じ大学に通う
4人の大学生の就職活動を描いている
ツイッターなどの文章も差し込まれ、いかにも現代っぽい
そして現在の就職活動の大枠が何となくわかるのだが
全てを真面目にそして正直に対応することは難しくて
面倒だろうということは伝わってきた
この物語の設定は、かなり出来の良い大学だと思われる
4人の学生がやけに真面目に取り組むのには
就職先=やりがい=生活の安定=勝ち組と全てイコールで並べられる
シンプルな考え方がベースになっているからである
終身雇用など民間では、大企業だけになった現在では
世の中的には、ここまで就活に積極的な姿勢で望む人ばかりではないはずだ
4人の関係は最初から説明があるので理解できるのだが、年齢など
物語の中での重要な情報は最後まで語られない
このメンバーの一人である拓人の目で物語は語られていくのだが
最後には、この拓人にメンバーの一人である理香が噛みついた
私はこの理香の反論が全て説得力に欠けていると思えた
そして彼女自身の行動を肯定する意見も、まるですっきりしなかった
そもそもではあるが、就活で「何者」かを演じる必要性も
私はあまり感じないのである
読みやすい本であるが、読み方(内容の感じ取り方)で楽しみ方が
大きく変わる作品に思えた




