ゴールデン・リバー
ゴールドラッシュ時代の西部劇だからといって勝手に
アメリカ映画だと思っていたら、アメリカ・フランス
ルーマニア・スペインの合作映画だった
さらに監督もフランス人のジャック・オーディアールである
本作は彼が初めて手掛けた英語劇なのだという
ブッカー賞作家パトリック・デヴィットの小説である
「シスターズ・ブラザーズ」を基に映画化した作品で
そしてこの作品は2018年・第75回ベネチア国際映画祭で
銀熊賞(監督賞)を受賞している
舞台はアメリカで話す言葉も英語なのだが
よくあるアメリカ映画とは雰囲気が全く違っている
具体的にどこが違うかをずっと考えながら観ていたのだが
観終わったときにようやく一つ思いついた
それはこの作品は映画に在りがちな劇的なことが
起こらない点だろう
舞台はゴールドラッシュに沸く1851年のアメリカ
最強と呼ばれる殺し屋兄弟の兄イーライ(ジョン・C・ライリー)と
弟チャーリー(ホアキン・フェニックス) が主人公
この兄弟の名前が小説のタイトルにもあるようにシスターズ兄弟なのだが
狙って付けられた名前なのだろうか? ちょっと面白い
そのシスターズ兄弟は、ボスの命令を受けて、
黄金を探す化学式を発見したという化学者を追うことになる
化学者には同じくボスの命令を受けた連絡係が張り付いていて
定期的に連絡係からの情報が兄弟に流れているのだが
やがてその連絡が途絶えるのだった
何とか化学者と連絡係を探し出した兄弟と
連絡係を含んだ4人は、化学者の作り出した薬を入れた川に
黄金が輝きだしてから全てが私の予想外の方向に展開していった
金を作り出すといった話であるのにもかかわらず
まるで派手さがないのは、最初に書いたように劇的なことが起きないからである
それでも主要登場人物である4人の内面を描いているような
意外で地味な展開に私はかなり引き込まれた
私にとってはかなり新鮮な西部劇であった
そしてもう一つの発見は、ジョン・C・ライリーの役者としての
存在感の大きさを再確認できたような作品だった




