COLD WAR あの歌、2つの心
モノクロの渋い映像に負けないくらいにストーリーも
渋くてかっこいいラブストーリーだった
ポーランド映画で初のアカデミー外国語映画賞に輝いた「イーダ」の
パベウ・パブリコフスキ監督作品である
「イーダ」も観ているが、その作品もモノクロ作品だった
そしてそのきれいな映像にも引き込まれたし、ストーリーも
衝撃的だったことを思い出した
今回の作品は2018年・第71回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞している
舞台は1949年、冷戦下のポーランドから始まる
国策によって国内の村々から才能のある若者が集められ、国立マズレク舞踊団が
結成された
その音楽監督でもある男(ヴィクトル)と養成所の試験にパスし、研修生になった
歌手志望の女(ズーラ)の恋物語である
国立マズレク舞踊団は各地で人気を博し、自国だけでなく共産圏の国を回り
民謡や踊りだけでなく、政治色の強い演目も演じるようになっていった
2人の恋は順調かに思えたが、やがてヴィクトルは当局に目をつけられ
パリへと亡命する
ズーラは舞踊団に残り、ここで2人は離れ離れになるのだった
それから舞台はパリ、ユーゴスラビア、ベルリン、ポーランド
と変わるのだが、2人の強い恋は変わらない
むしろ場所や東西の政治情勢などは二人にはあまり関係ないことの
ようにさえ感じられた
ラストシーンのポーランドまで15年の月日が経っているのだが
90分足らずの映画の中に見事に収まりきっているのは見事である
無駄を一切省いているからだろう
それでいて急いだ感じもないのだから凄い
監督のコメントの中に主人公のヴィクトルとズーラの
二人は部分的には自身の両親を基にしているとあったのだが
この究極とも思える二人の愛は、身近で経験(理解)しなくては
表現することはできないかもしれないと思えた
「イーダ」のラストにもバッハの曲が使われていたが
この作品のラストにもバッハの「コルドベルク変奏曲」が使われていた
バッハ好きにはたまらないものがあった




