企画展 「風景の科学展」
国立科学博物館で開催されているこの企画展
「風景の科学展」に私は、前々より興味を持っていた
写真家・上田義彦が撮影した写真を国立科学博物館の研究者が
解説し、対象物とともに展示するという内容だ
ある意味実験のような面白い展示だと思った
写真を撮ることが好きな私は、少しは写真について
学んできたので、写真の主張の弱さは知っているつもりである
弱さとはどういうことかというと、例えば
言葉と一緒に展示されてしまうと、その言葉のイメージにしか
写真が見えなくなってしまうといったところである
例えば、一枚の目玉焼きを撮った写真があるとしよう
この何でもない一枚の写真の横に言葉が添えられてたとする
それぞれに「父親の生前最後の食事」と「結婚生活初日の朝」と
付けられていたらどうだろう?
同じ写真でも写真の見方は、だいぶ変わってくるはずである
この展示では、入場してすぐのところにおすすめの見方が書かれていた
その見方は、まず写真だけを視て回り、次に解説を読んでから
もう一度写真を視る
確かこういった感じだったと思う
どうなるかおおよそ予想できたが、面白そうなのでその通りに回ってみた
上田さんの写真は風景写真という以外は、被写体も場所も写真の
大きささえもがバラバラで、実にバラエティーに富んでいた
中にはすごく小さい写真もあって、ぎりぎりまで近づかないと
何が写っているかわからないものもあった
ミャンマーの僧院の朝を撮った写真の解説は見えるはずのない
朝日の向こうにあるインドボダイジュが語られていたが
解説を読んでしまってからは朝日のところが気になってしまい
そこばかり見ていた
揚子江を上から撮った写真では、絶滅したヨウスコウカワイルカの
解説が付けられていたが、読んでしまったら何もあるはずのない
川をずっと見つめていた
予想した通りの結果になったが、とても楽しい実験だった




