ある船頭の話
役者としても唯一無二の存在感を放っているオダギリジョー
私は、彼が主演したテレビドラマ「時効警察」がとても
好きだったことを思い出した もうずいぶん前の話ではある
この映画「ある船頭の話」は、そんなオダギリジョーの
長編映画初監督作品で、約10年前に自身が書いた脚本を
ブラッシュアップしている
私はオダギリジョーの映画感を知るところではないが
勝手な想像では、わかりやすい娯楽作ではなく
人間の内面を描く作品となっているだろうと思い、ちょっと期待していた
そんなことを思いながら鑑賞したのだったが
観終わった感想は、想像した雰囲気の作品だったが期待以上の作品だった
この作品が長編初監督作とは、かなり渋くて狭いところを
突いてきている
ストーリーも渋く、味があってよいのだがこの作品は
まず最初に映像のすばらしさを挙げないわけにはいかないだろう
私は、まだ日本にこんなに素晴らしい場所があるのか?
と思ってしまった
撮影監督はオーストラリア人であるクリストファー・ドイル
ちょっと調べてみると、この人かなり変わった経歴の持ち主なのだが
その一つに幼年期に日本文学を多読したとあった
この風景の捉え方のルーツは、ここからきたものかわからないが
ちょっと納得させられもした
昨年7~8月と今年1月にかけて新潟の阿賀川流域などで撮影したようだが
太陽光を実に効果的に使った映像になっている
ここからやっとストーリーにたどり着いたのだが
何度も同じことを書いてしまうのだが、つくづく渋い話だ
川岸の掘立小屋に暮らし、村と町を繋ぐ船頭を続ける老人のトイチ
映画の中では詳しく語られないが、トイチは暗い過去を持っていた
そのトイチがある日、上流から流れてきた死にかけの少女を助けた
少女はトイチや村人の源三の看病もあり、何とか一命を取り戻した
そしてその少女とトイチの生活が始まるのだった
その少女も作品内では語られないのだが、暗い過去を持っていた
主演のトイチには柄本明、少女を川島鈴遥が演じている
どちらもとても個性的な役どころなのだが、2人とも
存在感抜群で役を演じきっていた




