ブレヒト テクストと音楽―上演台本集 (ブレヒトと音楽)
セチュアンの善人が読みたくて図書館で借りた本である
本の中には、実際に関西地区を中心に上演された舞台の
台本4作品が掲載された台本集である
目的の「セチュアンの善人」は当然だが、そのほかに
「マハゴニー」(原題「マハゴニー市の興亡」)、一幕物の
「小市民の結婚式」(原題「結婚式」)、教育劇「ゴビ砂漠殺人事件」
(原題「例外と原則」)が掲載されている
最初に「セチュアンの善人」を読んでみたら、適度にこなれていて
読みやすく、面白かったので全作品読んでみた
著者は市川明さんという方で
大阪大学大学院文学研究科教授であり、演劇創造集団ブレヒト・ケラーの
代表幹事でもある
さらにNHKドイツ語講座の講師を長らく務められ、語学参考書・教科書の
執筆も多いという文学者である
読んでみた感想は、さすが言葉の専門家が書いた台本だ
全ての作品通じて、私のような凡人にもかなり理解しやすく
楽しめるようにつくられている
そして日本語のニュアンスにも、独特のさじ加減が効いており
セリフの言葉表現から役者の気持ちの程度がくみ取れるような表現が
外国の物語であるのに、より身近な話に感じられた
さらに日本での上演を意識し、音楽も日本人の作曲家が曲をつけていたりと
これら掲載されていた作品を是非、リアルタイムで観劇してみたかったと
思わせてくれるような作品だった
4作品の中で私が最も面白そうだと感じた作品は「小市民の結婚式」である
多分私は初めて読んだ作品だが、手作りの家具が壊れていく様を
想像しただけで笑えてきた
この作品、テンポよく演じられたら相当面白い作品になるだろうと思った




