渋滞
ごく最近のことだが、車通勤を始めた
理由は新型コロナの感染リスクを考え、電車通勤はそろそろ
危なくなってきたように感じたからである
実に8年ぶりのことである
そんな車通勤も1週間以上が経ったが、これまで大きな
朝の渋滞もなく、8年前と比べると順調だった
ここにもコロナによる自粛の影響があるのだと思われた
そんなことを感じ始めていたある日、2つの渋滞に巻き込まれた
ひとつめの渋滞は、道路に設置された電光掲示板で事前に知った
「9Km先渋滞 故障車あり」と書かれた情報をあらかじめ見てたから
渋滞が始まった時には心の準備はできていた
渋滞中の車内のラジオからは、新型コロナの休業補償に
思うようにお金が出てこない現状を、エコノミストが解説し
そして財務省を批判していた
原因である故障車を通過するときに、車外に立っている
運転手が見えたが、スーツ姿の彼は
だいぶ困っているように見えた
渋滞を抜け、少し走ったところで前方に消防車の回転灯が見えた
その回転灯が近くなるにつれて、ふたつめの渋滞が始まった
原因は、私の進路とは反対車線で起きたバイクと乗用車の事故だった
現場の路上には、乗用車の後ろにレーサーレプリカのバイクが停められていた
その後ろには救急車と消防車が停められており
よく見えなかったが、バイクの運転手は路上に倒れたままのようで
そこには3人の救急隊員がいて、これから何かするところだった
私は何か大変な事故のような気がしたが、車内から事故の
詳しい状況はよくわからなかった
その生々しい事故現場を通り過ぎると、車は徐々に走りだして
それからすぐに渋滞をぬけた
ラジオから聞こえてくるのは、コロナ関連のニュースから変わり
AKB48の恋するフォーチュンクッキーが流れていた
タイトルとサビだけは知っていたが、フルで聞くのは初めてだった
そんなに昔の歌ではないのだが、なんだかとても懐かしい気持ちになった
歌を聞きながら、ふと思ったことは
今この時にも色々な状況の人がいるということだ
車が故障してしまった人、事故にあった人、事故を起こしてしまった人
コロナで重症の人、激務の中にいる医療従事者など
今というこの瞬間、様々な困難に直面している人がいるのだ
それを思えば、渋滞で待つことなど大した事ではないのである




