れんげ荘 群ようこ
群さんの人気シリーズの第1作である
このシリーズは、現在は第3作まで発売されている
私はたぶん普通の人とは少し違う読み方をしていて
最初に第3作目の「ネコと昼寝 れんげ荘物語」を読んだ
それが面白かったので1作と2作を購入し、この1作目を読んだのだ
このシリーズは話の設定からそれが可能だと思えたし
細かな連続性はないので、単発だけ読んでも十分楽しめる作品だと思う
このシリーズの話の骨格となっているのは、40代半ばで早期退職し
退職後は働かず、貯金を切り崩して一人暮らしを始めた女性キョウコの
日々の生活が描かれているのだが、第1作目であるので
そのような生活を選択するに至った背景が、わかる作品になっている
45歳で有名広告代理店を早期退職し、都内だが信じられないくらいに
家賃が安く、そして倒れそうなほど古いアパート「れんげ荘」を借り
初めての一人暮らしを始めるキョウコの新生活がスタートする
働きずめで死んでいった父親、世間体を気にしすぎの几帳面で
いつもキョウコを口汚く罵る母親との二人生活が、彼女を早期退職させ
一人暮らしを始める原動力になったことが大変わかりやすく伝わってきた
そして「れんげ荘」の初期の住民についても知ることができた
若い料理人見習いが住んでいたことも知らなかったし、お隣さんの
クマガイさんが入院したことも初耳だった
そういった第3作目の「れんげ荘」を先に知ってしまっているからならではの
読み方もできたりして、何だか面白い感覚を味わえた
初めて住んだれんげ荘で梅雨時のカビと夏の蚊と冬の寒さを
体験した話は、とても大変そうだけれど、どこか楽しそうでもあり
快適な日常生活に比べ、(考えようによっては)ずっと季節を感じる生活に思えた
次の第2作ではどんな展開となっているのだろうか?読む前から楽しみである




