追龍
2017年製作の中国・香港合作映画である
そしてアジアの2大スターであるドニー・イェンとアンディ・ラウの
初共演作品でもある
監督はどちらとも友人だというバリー・ウォン
彼は日本公開時の来日を強く希望していたが、新型コロナにより
断念せざるを得なかった
近年アジアの映画シーンでは、ダントツに韓国が目立っており
かつてアジア映画を牽引していた香港映画は、ここのところ元気がない感じがする
今から35年以上前に「男たちの挽歌」で一気に人気に火が付いた香港ノワール映画
この作品はその時代のクラシカルで伝統的な作品に通じるような作品である
だからこそバリー・ウォン監督は、それらの時代を知る日本の観客の
反応を楽しみにしていたのだと思う
そんなところからも監督の自信を感じた映画である
まず映画の感想に入る前に、ポスターについてだが
最初見た時私は、何か古臭くて正直ダサい感じがした
しかし、作品を観終わった時には、その狙いが分かった気がして
懐古的で逆に新鮮にも思えたのである
変わり身の早さに自分でも笑えてきた
ストーリーは1960年代の英国領香港が舞台である
英国人による統治組織は、汚職と人種偏見に満ちていて
適応できた香港人のみが、彼らからの恩恵を得ることができた
警察もマフィアも同じで、英国人への適応こそが生きる道であった
その時代に実在した香港マフィアのボス、ン・シックホー(ドニー・イェン)と
警察署長ルイ・ロック(アンディ・ラウ)に焦点を当て、当時の汚職が
蔓延した警察とそんな警察とつながっていた黒社会、更には
欲深い英国人たちの関係を描いている
まず感じたことは、凄くカッコイイ作品である
特にオープニングから数分間の映像が良いので、そこから引き込まれた感じだった
そして、かつて香港のランドマークとして知られ、悪の巣窟であった
九龍城砦を再現したシーンは、特に見ごたえがあった
警察とマフィアという正反対の立場にあった二人だが、その間に生まれた情を
大切に生きる姿が観る側も十分に感じ取れるので
深く感情移入させられてしまう感じだった
ふたりの人生の最後を比べると、好みは分かれると思うが
私はシックホーの人生の方に惹かれるものがあった




