ぶあいそうな手紙

ぶあいそうな手紙

2019年製作のブラジル映画
どんな作品かを全く知らずに鑑賞したのだが
個人的にはとても好きな作品だった
このような作品に偶然に出合うと、鑑賞前に余計な情報は
ないほうが良いと思えたりする
何も知識がないほうが感動も大きい

年齢を重ね、視力がほとんど失われかけているエルネスト
彼はアパートで一人暮らしをしていた
隣の部屋に住むハビエルは気の許せる友人で
日常生活の中、新聞や手紙などを読んでもらったりして
助けてもらっている

そんなエルネストのところにある日、一通の手紙が届く
手紙の差出人は、ウルグアイ時代の友人の妻からだった
エルネストは早くこの手紙の内容が知りたかったが
スペイン語で書かれたこの手紙を読んでくれる人は
なかなかいなかった

同じウルグアイ出身の隣人ハビエルは、スペイン語が読めるので
一度手紙を読ませかけたのだが、その時のエルネストを茶化したような態度が
彼は気に入らなかったので、こいつにだけは読ませたくないと固く誓うのだった
このシーンは、二人の老人がまるで小学生のようで、とても良いシーンだった

困っていた時、アパートの玄関でブラジル娘のビアと偶然知り合った
エルネストは彼女に手紙を読んでくれるように頼んだ
ビアが代読を引き受けてくれたことで、ようやく手紙の内容を知った
その手紙には友人である夫が亡くなったことを知らせることと同時に
自身の寂しい気持ちが綴られていた
エルネストはその手紙の返事の代筆をビアに頼んだ

それから手紙の代読と手紙の代筆のため、ビアがエルネストの部屋に
出入りするようになった
やがて家のないビアはエルネストの家に住むようになる
そんな二人の生活がこの作品の最大の見どころになっている

変わったことはまるで起きないし、古いアパートと手紙と老人といった
時代に取り残された感のあるありきたりのものしか出てこない
しかし、充分すぎるほどの幸福感と余韻を与えてくれた
やっぱり脚本と役者の力は凄いものだと改めて感じた

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