工作 黒金星(ブラック・ヴィーナス)と呼ばれた男
2018年制作の韓国映画である
北朝鮮に潜入する韓国のスパイものである
この手の作品は韓国映画にかなり多いが、どの作品も
それぞれ個性があり、面白い作品が多い
もうだいぶ前になるが、私が韓国映画を観始めた頃の話題作
「シュリ」(2000年日本公開)も、そんな作品だったことを思い出した
そしてこの作品「工作」は、実話を基にした話である
タイトルの「工作」とは、スパイの工作活動を指していると思うが
いきなり工作と書かれると、私は何だか「?」な感じがした
今となっては懐かしい「図画工作」も頭の隅をよぎってしまったくらいだ
「工作員」とかであれば、図画工作まで妄想がいかないと思うのだが…
こんなことを思うのは私だけなのかもしれないけれど…
韓国映画が好きな私は、これまでにかなりの作品を観てきたと思う
数まではわからないが、日本映画の10倍は観ていると思う
それだから自然に韓国の俳優も、知っているようになった
名前まではわからなくとも、顔を見れば覚えている程度であるが
結構な人数の俳優に見覚えがあると思う
主役である韓国のスパイ黒金星を演じたファン・ジョンミンは
もちろん名前も知っていたが、この作品の主要な登場人物は
ほとんど見覚えあるメンバーだった
これだけ知っている俳優が多い作品は、初めてかもしれない
よく見る顔が多いということは、それだけ出演者が豪華で
力を入れた大作であるのだと思う
舞台は、1990年代の北朝鮮(最高指導者は金正日の時代)である
北の核開発の実態を探るため、事業家という身分で北に潜入した韓国のスパイ
黒金星の工作活動を描いた作品である
それだから北朝鮮に滞在しているシーンが圧倒的に多いのだが
それがこの作品に特別な緊張感をもたらしている
独裁国家の権力構造では、たった一つの言動のミスが命取りとなる
それだけで緊張感が半端ないのだが、黒金星は冷静に任務を遂行する
やがて対外交渉を一手に握るリ所長の信頼を得ることに成功し
何と、最高指導者である金正日(かなりリアルだった)に面会できるまで入り込んだ
北朝鮮の飢餓状況や、韓国の大統領選挙時の北の対応なども描かれており
何処までが真実なのかわからないのだが、そこがまた興味深かった
黒金星とリ所長の互いの腹の探り合いと、その後に芽生えた友情が
実に見ごたえある作品だった
更に、それらの表現方法も見事なほど絶妙であった




