天国にちがいない

天国にちがいない

2019年制作で
フランス・カタール・ドイツ・カナダ・トルコ・パレスチナ合作
というたくさんの国が関わった作品である

イスラエル出身の名匠エリア・スレイマンが監督を務め
そして主役も務めた作品
そして2019年の第72回カンヌ国際映画祭で特別賞と
国際映画批評家連盟賞を受賞している

たぶんドキュメンタリー作品ということになると思う
物語はエリア・スレイマン監督の自宅であるイスラエルのナザレから始まる
監督の日常がしばらく同じシチュエーションで進んでいく
それはまるでカレンダーをめくるように繰り返される
やがて捉えられる風景は、自宅から徐々に広がっていく

この作品は無声映画だったのか!と思い始めてきたころに
ようやく声が聞こえたが、またすぐに沈黙が続いた
作品全体にわたり非常にセリフは少ない
しかしそれが監督とイスラエルの風景を観る側にうまい具合に
イメージづけてくれているようだった

その後スレイマン監督は新作映画の企画を売り込むため
パリ、ニューヨークへと向かう
面白いもので数分前の映像で初めて知った監督の故郷であるのに
私はパリ、ニューヨークにいる彼を見てもイスラエル=スレイマン監督が
定着してしまっていた
映像の伝わり方の実験結果を検証するかのように鮮やかにイメージが
刷り込まれていた

パリ、ニューヨークという世界の大都市に佇むイスラエル人
文化の違いに目を白黒させながらも、そこに存在する危険や
人の行動を独自の目線で着目していた
それはまるでイスラエルだけが特別なんかじゃないという
メッセージのようにも思えた
「本作は世界をパレスチナの縮図として提示しようとした」という
スレイマン監督の言葉が何となく理解できる感じがした

この作品は恐らく観る人によって真っ二つに評価が分かれる作品だが
こういった作品が好きな私のような人間には面白い作品だ

 

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