ハブテトル ハブテトラン
中島京子さんの初めて書いた児童書作品である
児童書ということなのだが、大人が読んでも十分に楽しめるというか
小説に比べ言い回しがストレートなので、とても文章が新鮮である
そして表紙絵が実に良い感じである
主人公である大輔は、都会の小学校に通っていたが
いろいろあって精神的にまいってしまい、学校に通えなくなってしまう
両親は考えた末、母方の実家がある広島県福山市松永に
2学期だけの期間限定で転校させたのであった
そこでの生活が作品の軸となっている
聞きなれないタイトル「ハブテトル ハブテトラン」は松永地方で
使用されている備後弁の方言で「すねてる すねてない」という
意味だそうだ
リズミカルでカタカナ書きが良く合っている言葉だ
松永での生活で大輔は明らかに変わっていった
急ぐこともなく、穏やかな周りの人々の影響がとても大きいと思う
都会では決して出会えたり話したりしないような人から
きっと何かを吸収したのだと思う
それが顕著に見えるのが、東京からずっと引きずっていた
すっきりしない思いに自らケリをつけるところ
そしてもう一つ3学期から元の学校に復学することを自分が
決めるところだ
読者がきっともう大輔は大丈夫だと思えるようなラストに
流石と唸るような文章の上手さを感じた




