女王陛下のお気に入り
前作が問題作「聖なる鹿殺し」であったギリシャの鬼才
ヨルゴス・ランティモス監督の最新作である
この作品、アカデミー賞には最多ノミネートされていたし
主演したオリヴィア・コールマンが、第91回アカデミー賞の
主演女優賞を受賞したこともあり、今ちょっとした話題作である
舞台は18世紀初頭のフランスとの戦争下にあるイングランド王室である
グレートブリテン王国最初の君主アン女王(オリヴィア・コールマン)が
統治するイングランドはフランスと戦争中であった
戦争中ということもあり、あまり贅沢は出来ないと口では言いながらも
実際の王室の生活は、贅沢で優雅なものであった
この病弱で、あまり政治に関心のない女王を実質操っていたのが
イングランド軍を率いるモールバラ公爵の妻で
女王と幼馴染のサラ(レイチェル・ワイズ)であった
サラはやり手で、政治にも明るくさらに賢い女性であった
映画は、サラの従妹だと名乗る没落した貴族の娘
アビゲイル(エマ・ストーン)が宮中に現れるところから始まるのだが
やがてこの二人、サラとアビゲイルはいかに女王に気に入られるかといった
バトルを始めるのだった
映画のほとんどは、女王を巡ったこの二人の女の陰湿な争いが描かれている
ストーリーは、おおまかなところは実話で、史実には基づいているらしい
そして映画にでてくる登場人物は、実在した人物だという
もし事実がこの映画と同じだったらと思うと、それはそれは恐ろしい話である
私はもう一度貴族に返り咲きたいと思っているアビゲイルの野心と
恐ろしく悪知恵の働くところが一番印象的だった
面白さよりも、人間の愚かさと憎悪の極みを感じる作品だった




