コンゴ裁判 ~演劇だから語り得た真実~
日本初上映となるドキュメンタリー映画である
さてこの作品何処で観たかというと、通常の映画館とはちょっと違って
ふじのくに⇄せかい演劇祭2019のプログラムとして上映されていた
この映画の監督・脚本はスイス人のミロ・ラウだが
彼は非常に多彩で、演出家、劇作家、ジャーナリストの他
研究者、コンセプチュアル・アーティストなども手掛けるみたいだ
そしてこの映画は超マイナーなようで
ふじのくに⇄せかい演劇祭2019のHP以外には、ほとんど情報がなかった
日本初上映であるから当たり前なのかもしれない
映画の中では終始裁判が行われているのだが、この裁判自体は演劇なのだという
ある山間の小さな村で実際に起きた虐殺事件に直接的または
間接的に実際に関係のあった人達が、同じ役職で演じているのだという
つまりは当の本人たちによる疑似裁判が行われ、それを映画化したのだという
このような映画は珍しいのではないだろうか?
作品では、コンゴでは珍しくないというひとつの虐殺事件を検証していく
やがて事件の背景が明らかになっていくうちに、そこに国や社会の歪みが
浮き彫りにされるのだった
国や地方自治体と多国籍鉱山会社との癒着が、不当な土地収奪や
深刻な環境汚染などを引き起こしているのだが、政治家や役人は
買収されているため、見て見ぬふりを決め込んでいる
これらの現状は、我々日本人にとって他人事ではないこともわかってくる
日本をはじめとするレアメタルの安定供給を望む先進国の思惑により
不当に低い賃金で過酷な条件下で働くコンゴの人々がいる
そして、そこにある深い溝から紛争が起きていくのだ
全く意識してなかった遠い国が、思ってもよらないところで繋がっているし
更には、間接的にでもその国に迷惑をかけているなどとは全くイメージ出来なかった
全体像がわかればわかるほどこの問題の根深さに只々悲しくなる




