パーソナル・ソング
2014年サンダンス国際映画祭ドキュメンタリー部門で
観客賞を受賞したドキュメンタリー作品
現在では日本でも介護施設や福祉施設の場で当たり前になりつつある
音楽療法を取り扱っている
特に介護や福祉の知識はないが、私でも近年の高齢者への音楽療法や
童話などの読み聞かせ、アニマルセラピーによる動物とのふれあいが
人の記憶力の回復や、精神的な癒しに大変効果があることは知っていた
そしてこのような現象は、全く専門外の私にでもその効果を
何となく理解できる気がしてしまう(理由などは答えられないのだが…)
脳の10パーセント神話という言葉がある
「ほとんどの人間は脳の10%かそれ以下の割合しか使っていない」
という意味なのだと思うが、この言葉には脳はまだ使われていない
未知の能力が90%存在しているとも言えるのだと思う
このドキュメンタリーを観ているとそんなことを考えずにはいられない
何しろ彼らの言動の変化の明確な理由などはきっと誰もわからないのだから
この映画は認知症やアルツハイマー患者にスポットを当てている
現在、異常なスピードで高齢化が進む先進諸国では
認知症やアルツハイマー病の増加が大きな社会問題となっている
将来的には誰もが簡単に予想できるように現在の比ではなくなっていくだろう
そして今現在、その特効薬は存在しない
映画の中では、アメリカのソーシャルワーカー、ダン・コーエンが
認知症やアルツハイマー患者に音楽療法を行っていくのだが
その様子が淡々と繰り返されていくだけの大変シンプルな作品だ
94歳の認知症男性ヘンリーは、目を丸くし陽気に歌い始めた
そして自身の過去を少しずつ思い出し、話し出したのである
音楽療法を受けた他の患者たちにも、劇的な変化が起っていった
それはまるで音楽という鍵が、脳の奥にある鍵の掛かった引き出しを
開けたかのような感じだった




