フォードvsフェラーリ
第94回アカデミー賞では4部門ノミネートされていた作品で
その時期の話題作の中の1本であった
監督はジェームズ・マンゴールドで
主演はマット・デイモンとクリスチャン・ベールのダブル主演である
この作品はル・マン24時間耐久レースをめぐる実話を映画化している
当時の絶対王者フェラーリに挑んだフォードの男たちを描いている
そんなフォード側をフューチャーした作品である
カーデザイナーのキャロル・シェルビー(マット・デイモン)は
米国人で唯一、ル・マン24時間を勝ったことのある元ドライバーである
そんな彼はある日、フォード・モーター社の幹部から次のル・マンでの
勝利という無謀に近いような困難なミッションを与えられる
フェラーリに勝つべく、車修理工場を営むイギリス人レーサーの
友人ケン・マイルズ(クリスチャン・ベール)とタッグを組み
フォードのレーシングカーを仕上げることに没頭していくのだった
そこから実際に、フォードがル・マンを制するまでの道のりが
描かれているのだが、実に面白いドラマになっている
そしてレースのシーンは迫力あって、私は何度もこぶしを握り締めていた
監督のこだわりには、「登場人物が運転しているあの瞬間に観客を
引き込むことに焦点を当てた」とあったが、それが十分伝わってくるようだった
そして巨大企業フォードについても組織のリアルさが伝わってきた
ワンマン社長であるフォード2世の無茶ぶり、そして幹部たちの
策略など、実に良く描けていると思えた
この作品を制作するにあたりフォードの協力もあっただろうに
よくここまで貪欲に描いたものだと感心してしまうシーンもあった
最後はやっぱりクリスチャン・ベールが演じたケン・マイルズについてだ
口は悪いが、メカについても運転技術についても非常に能力が高く
何しろ車が大好きな男
このとてつもなく魅力的な男を、これほどまで演じられるとはびっくりだ
この作品4部門ノミネートはされていたが、作品賞以外は
どちらかというと地味な賞である
監督賞、主演男優賞、脚本賞などにノミネートされないことは残念だ
結果、編集賞と音響編集賞の2部門を受賞したが、それでも少しモヤモヤ感が残った
しかし、ル・マンでのまさかの優勝を逃したときのケン・マイルズのように
賞なんてどうでもよいことかもしれないと思えてくる作品だった




