盗聴犯 死のインサイダー取引
2009年製作の香港映画である
あの「インファナル・アフェア」シリーズを手がけたアラン・マックと
フェリックス・チョンが監督である
あえてジャンル分けするとしたら、確かにアクション映画ではあるが
香港が得意とするノワール映画の要素が強い作品だ
盗撮・盗聴のスペシャリストの三人の刑事が主役である
共に気心知れた三人は、他の刑事達とは違った特別な絆で結ばれている
ある大がかりな捜査が始まって、株の不正取引の疑惑の
掛かった大会社を盗聴することになった
捜査員十人以上の規模で、24時間体制で捜査が始まったのだが
偶然にも、三人の主役のうちの二人だけが盗聴中に
株価吊り上げの情報を傍受するのだった
この情報を知っているのは、主謀者と刑事2人だけということである
傍受した刑事の一人は、自身が末期がんで余命一年と知っていた
残される妻と大病を持った子供のために、この情報で大金を得ようとする
もう一人の刑事も、その場に居なかった別の相棒も結局最後は
この刑事に加担して3人が罪人となってしまうのだった
それから彼らはマフィアに追われることになり、3人とも
もと通りに立ち上がれないほどに、落とされてしまうのだった
この作品ストーリーが面白い
次々と展開が変わっていき、ちょっとした落ち度というか
詰めの甘さが命取りになっていく
そこの按排も絶妙である
また三人の人物描写も面白い
直接はストーリーに関係ないところまで三人を掘り下げている
その人物の人間的な一面までを、観る側に情報提供して
くれているような感じがしたが、それもこの映画の全体像にとっては
必要な隠し味となっている気がする
後半になっていくにつれ、気の抜けない状況になっていくのだが
タイトルにある通り、正に「死のインサイダー取引」になっていく
結局、誰も救われないラストが、この作品がノワール映画で
あることを確認させてくれる感じがした




