これも五十三次 ~広重が描いた三つの東海道~
浮世絵を見ることの好きな私にとって東海道広重美術館は
毎年何度か訪れるような、なくてはならない場所である
もう15年以上前であるが、広重の東海道五十三次の浮世絵を
何か購入したいと真剣に考えていた時期がある
その時は結局購入しなかったのであるが、このことについては
今になっても、とても後悔している
もはや今となっては、市場に県内の宿場町の浮世絵が出回ることは
本当に少なくなってしまった
たまに沼津や原などが出てくることもあるが、状態のよさそうなものは
100万円凸凹の値がついており、私には手が出ないものになった
浮世絵の市場は15年前とは、だいぶ様変わりした
この美術館では、美術館名にもなっている広重をはじめとする
たくさんの浮世絵を見ることが出来る
展示は、毎回工夫を凝らした何かしらのテーマがあるので
いつも新鮮な気持ちで鑑賞できる
入場料も520円と安めなのも大変ありがたい
さて、今回の展示は彼の代表作の東海道五十三次である
もっとも有名で、一般的によく知られているのは「保永堂版」と
呼ばれているものであるが、実は広重は生涯にわたり20種以上の
東海道シリーズを描いている
この美術館はそのうちの10種を所蔵しているというが、その中から
「東海道五拾三次」(通称:狂歌入東海道)、「東海道」(通称:隷書東海道)
「東海道五十三次之内」(通称:行書東海道)の3シリーズを
宿場ごと3期に分け、展示している
私が観たのは、パート2江尻宿から赤坂宿までの展示であった
会期全体のスケジュールに変更はないのだが、コロナの影響でパート1の
会期が延びたため、その後の各会期も変更になっている
パート1の日本橋~興津は観たかったのだが、観ることはできなかった
3月31日~6月14日と長い会期に思えるが、閉館していた時期があるので
実質の鑑賞期間はかなり短かったはずである
残念だが仕方ない
このパート2の展示にも静岡県の宿場が多いので親近感があり
いつもと同じで、かなり細部までのめりこむように観ていた
神奈川と静岡の宿場の絵には、海や川が題材のものが多いとつくづく感じた
そして日坂宿には、夜啼石が描かれていた
少し前、私はこの辺りを歩き、この石を撮ったことが蘇ってきた
そしてその時、東京から週末を使って東海道を歩いている人たちと出会い
この日坂宿で話をしたことを思い出したりしながら観ていた




