ウイスキーと2人の花嫁

ウイスキーと2人の花嫁

2016年制作のイギリス映画である
スコッチウイスキーの聖地であるスコットランドを舞台にした
ウイスキー・ラブが満載の微笑ましいヒューマンコメディー作である
実際に起こった貨物船座礁事件を基に映画化したという作品だが
どこら辺までが実話かどうか?などは、わからなかった

第二次世界大戦中のスコットランドの小さな島であるトディー島が舞台である
大都市から離れているので、町が攻撃され戦火になることは
免れたが、戦時中の物不足のあおりを受けて、島へのウイスキーの
配給が止められてしまった
その結果、島民たちはすっかり無気力で元気がなくなってしまうのだった

この島の情報拠点になっていた電話取次所兼、郵便局の局長である
ジョセフの長女ペギーと次女カトリーナは、それぞれ恋人との結婚を
望んでいたが、周囲からウイスキーなしの結婚式はあり得ないと反対されてしまう
日本人の感覚からしたら、理解に苦しむような反対理由であるが
映画で島民たちの落ち込みぶりを見ていると、ウイスキー好きの私は
何だか同情を覚えてしまった

そんな中、輸出用に5万ケースものウイスキーを積んだニューヨーク行きの
貨物船が、島の近くで座礁する事件が発生した
これを神様からの贈り物だと解釈した島民たちは、貨物船が沈没してしまう前の
僅かなタイミングに、いつにも増して島民総出で力を合わせ禁制品のウイスキーを
「救出」するべく立ち上がるのだった

この救出(失敬)したウイスキーが、一体どれだけの恵みであったか?は、その後の
島民たちによるどんちゃん騒ぎのパーティーを見ればよく分かった
ジョセフの二人の娘たちも無事に結婚できたのであるから
まさに失敬したウイスキーは「命の水」と呼べるものだった
まあそのままにしておいたら全てが海の底である
ウイスキーも海に沈むより、こんなにも楽しく飲んでもらったら
そのほうが本望じゃないかと思えた
そんなほのぼのとする作品だった

原題は「WHISKY GLORE」である
たぶんウイスキーがいっぱいという意味だろう
偶然だろうがこの名前は、日本で唯一のウィスキー専門誌である
「ウイスキーガロア」と同じ名前である
個人的には邦題のほうが好みだった

これが私の人生設計

これが私の人生設計

2014年制作のイタリア映画
私の勝手なイメージでは、日本の映画館で上映されるイタリア映画の
半数以上がコメディー映画のような気がしている
そしてそれらのどれもが、私には面白いと思える作品である

アメリカのコメディー映画などの中には、あまりの表現やセリフに
ちょっと引いてしまうようなものも少なくないのだが、イタリアの
作品はそこまで過激なことは少ないと思う
きっと文化の微妙な違いなどから起きることだと思うが
私以外にも、概ね日本でのイタリアコメディー映画の人気は高いので
日本人とイタリア人の笑いのツボが、似ているのかもしれないなどと
思ったりする

この書き出しであれば、この作品もコメディー作だと誰もが疑わないだろう
その通りである

イタリアのド田舎で育ったセレーナ(パオラ・コルテッレージ)だが
学業に関しては大変優秀な学生だった
そのためイタリアだけでなく、いくつもの国の有名大学に通い
そこでも優秀な成績を収め、卒業後は女性建築家となった
やがて彼女は世界を股にかけて建築責任者としての仕事をしていた
そんな彼女だったが、年をとると共に故郷が恋しくなり、故郷である
イタリアに帰国したのだった

こうして彼女のイタリアでの生活が始まったのだが、この国における
女性建築家の需要は少なく、彼女の能力を発揮できる仕事にはなかなか就けずにいた
当然、理想と現実が違っていたとしても食べていかないといけないので
カフェでアルバイトして生計を立てることにするのだった

こうしてカフェで働き始めたセレーナだが、機転の利く彼女は
この職場でも頭角を現し、一目置かれるようになる
やがてお店のオーナーにも認められるようになるのだった
そして、オーナーのバツイチイケメン男性フランチェスコと
心を通わせていくのだが、実は彼はゲイだった
この彼とセレーナが繰り広げるコメディーだ

笑いの中にも建築業界における男性超優位社会などの社会的な問題が
浮き彫りにされていたりして、考えさせらるところも多々ある作品だった
そんな現実を、さわやかな笑いに包んで教えてくれているような気がした

無双の鉄拳

無双の鉄拳

こちらも日本で2019年公開となったマ・ドンソク主演の韓国映画
人気者となってから一体どれだけの数に出演しているんだと思うくらい
仕事をしているマ・ドンソクである
お客が入るからこれだけの主演作が公開されるのだと思うが
おそらく私が知るだけでも2018年あたりから年3~4作品に
出演している感じがする すごい数である

昨日書いた「守護教師」とこの作品は日本で同じ年(2019年)に
公開されたことになっているので、撮影の時期はほぼ同じだと思うが
断然こちらの作品のほうが面白いのは、マ・ドンソク映画に
慣れてしまったことが原因ではなさそうだ
この作品の設定も守護教師に大筋としては、かなり似ているだけに
興味深かった

さて今回の役だが、お人よしで騙されやすいドンチョル(マ・ドンソク)は
借金まみれだが、魚介類を扱う業者として市場で真面目に働いている
現在は愛する妻ジスのためもあり、穏やかに暮らしているが
かつては一度キレたら最後、誰にも止めることできない「雄牛」の
異名で恐れられていた
キャラは守護教師によく似ている

そして展開もよく似ている
ある夜ドンチョルとジスが夫婦で乗車した車が信号待ちで停車中に追突される
一方的に相手側が悪いのだが、当てた側はしっかりと謝罪するわけでなく
金を払って済ませようとする
その態度が気に入らなかったジスは相手を激しく注意した
その後、相手側が謝罪したので、その場はそれでおさまったが
その件が原因でその後ジスは誘拐されてしまうのだった
そこからはお約束であるドンチョルの出番である

よく似た設定と展開の2作品だが、私の感じた面白さはかなり違っていた
何が違うかを考えてみたのだが、脇役の良さが一つあるだろう
この作品の悪役のリーダーの狂いっぷりは怖かった
そして妻のジスを演じた女優の演技も素晴らしかった
もう一つ挙げるとしたらこの作品にはユーモア的要素が多かった
娯楽作品では、ユーモアが必要な要素だと改めて感じた