サスペクト 哀しき容疑者

サスペクト 哀しき容疑者

2014年に劇場公開された韓国映画
韓国映画の得意分野であるサスペンスアクション映画だ
よくある脱北者の工作員を主人公にした作品なのだが
とても面白い作品になっている

主演は「トガニ 幼き瞳の告発」のコン・ユが演じている
2012年に上映されたこの作品の衝撃は今でも覚えている
実際に韓国の法律まで変えてしまったこの作品とは
また全然違ったタイプの役を、今回は演じている

ストーリーはシンプルだ
脱北し、今は韓国に住む元エリート工作員チ・ドンチョル(コン・ユ)
愛する妻子を殺害された彼は復讐を誓い、運転代行業をしながら
犯人を探す日々を送っていた

そんな彼が、親身にしてくれていた人物が殺害された現場に
遭遇していたことから、容疑者の濡れ衣を着せられてしまう
その後の彼の行動は、対北情報局の大物ミン・セフン大佐に
常に追われることになる

普通なら絶体絶命な状況だが、鍛え上げた強靭な肉体と
少ないのだが、応援してくれる人々のおかげで、最後まで生き延びて
悪を滅ぼしてしまう
このようなドラマチックな作品であるが、そんなに無理な
ストーリーにはなっていない
そして終始追われているので、全体を通し緊張感が凄い

特筆する見どころは、何といってもアクションである
コン・ユの鍛え上げられた体は、もはやアクションスターそのものだった
そんな彼がこれでもかというほどの体当たりのアクションを繰り広げる
特別な場所ではなく、普段生活している身近なシーンで繰り広げられる
アクションだから
より、その迫力がリアルに伝わってきた

果つる底なき

果つる底なき

池井戸潤さんのデビュー作である
今さら説明不要かもしれないが、大変売れている作家さんである
半沢直樹シリーズ、下町ロケットシリーズ、陸王など
全く読んだことのない私でも名前はよく知っている
どれもテレビドラマ化され、こちらも一度も見てないけれど
大変な視聴率だと大きな話題になっている

私は過去に池井戸さんの作品を読んだことは一度しかない
その作品は「空飛ぶタイヤ」という作品で、その後この作品も
他の人気作と同じように長瀬智也さん主演で映画化された
映画も鑑賞したのだが、熱い企業ものの話で観終わった時は
感動したことを覚えている

ようやくこの作品についてだが、銀行を舞台とした
ミステリー作品と紹介されていた
そしてデビュー作であるにもかかわらず、江戸川乱歩賞を受賞している
そんなところからも、池井戸さんは最初から作家としてモノが違う
感じだったことが理解できる

この作品を読んで感じたのだが、池井戸さんが
銀行の全般についてかなり知識があることに気づかされると思う
読み終えた後、作者が小説家としてデビューする前
三菱銀行で法人向け融資を担当していたという経歴の持ち主であることを
知ったのだが、妙に納得がいった
最初の作品は自身の得意な分野を描いた作品だったのである

ある銀行に勤める若手元エリート銀行員の男、伊木が主人公である
ある日の外回り中、伊木は偶然同期の坂本と出くわす
その時、坂本は伊木に対し謎のセリフを残して去っていった
翌日、坂本の変死体が発見された
そして坂本が銀行の金を横領していた痕跡が見つかるのだった
同僚の残した謎の言葉の意味と死、そして横領疑惑の真意を確かめるべく
伊木の単独捜査が始まるのだった

大体このような筋の話だと思うが
ハードボイルドの要素が強い作品であると感じた
その理由のひとつに主人公である伊木のキャラクターにある
この伊木は、私のイメージにある銀行員とはあまりにもかけ離れていた

今は、ある支店で課長代理として融資を担当している伊木だが
かつては本店で、海外企業の買収に関わっていた
その本店時代に、自身の考える正義を貫いたため左遷されたのだった
頭は切れ、納得いくまで自身の考えを貫き、人に操られないという
ハードボイルド小説の主人公そのものなのだ

そしてもうひとつ、伊木の行動力も正にハードボイルド小説といった感じだ
壊れた車を乗り回すあたり、普通の人にはとてもできないことだろう

ミッション:アンダーカバー

ミッション:アンダーカバー

2017年制作の中国アクション映画
中国の映画で、まるでハリウッド映画のようなジャンルの
作品を観ることは初めてだった

日本での劇場公開日は、2018年3月だったようだが
一体、どのくらいの数の劇場で公開されただろう?
近場で公開されたのなら記憶に残っていると思うのだが
全く記憶にないので、近場での公開はなかったのだと思う
私はアマゾンプライムで観たのだが、そこのレビュー数も
数えるほどで、評価は低くないが、かなりさみしい状態だった

さて、ストーリーは?というと、これまたハリウッド作品では
手垢が付くほど似たような話の多いストーリーだった

主人公リウは若手の潜入捜査官である
カイという偽名を使い、中国国内で薬を捌いている巨大麻薬組織に
潜り込むことに成功した
ある日、タイからやってきた麻薬製造者との大きな取引の場所に
警察の特殊部隊が急襲した
カイは製造者のリーダーを助けて、タイの「黄金の三角地帯」にある
巨大ヘロイン製造地にも遂に潜り込むことに成功した

身分を知られないように組織の情報を掴み
最後は、この組織を壊滅させるという説明不要の大変わかりやすいストーリーである
途中かなりの時間寝ていたとしても、ついていけそうな感じだ
この手の話のラストは、わかりきっていることが多い
そこまでのプロセスとアクションが映画の価値を決めると思う

そいうった目でこの作品を振り返ってみると
プロセスには特に目新しいものはなかった
しかし、アクションはハリウッドも唸るほどのものだと思う
弾薬10万発、爆薬2トンを投入したと言われる終盤のアクション
そこに見応えがあるから、映画として何とかなっていると思う