昭和のアートとデザイン

昭和のアートとデザイン  東京オリンピックの時代

掛川市二の丸美術館で開催されていたこの展覧会
最近、昭和を懐かしむような展示が多くなってきたように思う
このブログにも書いたが、昨年は藤枝市郷土博物館・文学館で
開催された「昭和レトロ家電展」に出かけ、あまりの懐かしさに
感動させてもらったことを思い出した

このような展示が増える背景には、きっと昭和時代に作られたものの
デザインやスタイルなどが、現在の出回っているものとの違ってきて
それが顕著になってきたからだと思う(私は感じないが…)
別の言い方をすれば、それだけ月日が経過したということだろう
考えてみれば、昭和の次の元号であった「平成」が
30年以上あって、それが終わったわけだから当然のことである

私は間違いなく昭和の人間なので、昭和を感じる展示がすごく好きである
この展覧会も開催を知ってからは、訪れてみたいと楽しみにしていた
会場の掛川市二の丸美術館は、掛川市ステンドグラス美術館や
市立中央図書館などと共に、掛川城天守閣の近くにあり
駅からも一本道で来れるのでアクセスも良く、街の観光名所となっている
私は十年以上ぶりに来たので、せっかくだからお城にも登り
見学させてもらった

東京オリンピックの時代とあるように1960年から
1970年代に焦点をあて、その時代の暮らしに登場した
様々なものが展示されていた
アメ車がモデルになったブリキのおもちゃやナショナルぼうや
聞いたことも記憶にもないタバコの銘柄のパッケージや
食パンを立てて焼くトースターなど、今となっては滅多に見ることのできない
これらを見ていると、子供のころの記憶が蘇るようで
とても癒される気分になれた

特に懐かしかったものは、象印の「みぇ~る」保温水筒だ
当時は画期的なアイデア商品だったと記憶している
しかし、今考えると中身が入っているかどうか?くらいの
確認しかできず、残量がどの程度かまではわからなかったと思う
そんなことを思いながら、あの安定感あるスタイリングを
懐かしく思っていた

 

少女は夜明けに夢をみる

少女は夜明けに夢をみる

2016年制作のイラン映画である
私は2019年の年末に観たのだが、上映時間76分と
どちらかと言えば短めの、このドキュメンタリー作品が私に
与えたインパクトは、小さなものではなかった

監督はイランを代表するドキュメンタリー作家である
メヘルダード・オスコウイである
その彼が7年もの月日かけて交渉し、ようやく施設内で撮影することが
許可され、完成させたドキュメンタリー映画なのだという
本作は第66回ベルリン国際映画祭アムネスティ国際映画賞を受賞している

終始、舞台となっている施設はイランの少女更生施設と
呼ばれる施設内である
もし日本でこれと似た施設を挙げるとしたら、女子少年院になると
思うが、イランと日本では社会や文化、女性の地位や宗教さえも
まるで違うので、実態は全く違う施設なのかもしれない

ここに収容された少女の数人にスポットを当て、映画は進行する
一見では、どこにでもいそうな少女たちに見えるが、彼女らが
犯した罪を語るシーンではその内容に驚かされると共に
犯罪の周辺を取り巻く切実な状況に頭が痛くなる思いがした
正に犯罪を犯さなくては生きていけない状況に思えた
そこには、日本とは全く異なる生と死の駆け引きが
存在しているように感じた

だからと言って、彼女らの犯した犯罪を肯定することなどは
当然できないのだが、第三者の目でこの負のサイクルを
捉えた時に、イランという国が根に持つ根底的な社会問題も
決して無関係だとは思えないと感じてしまう

社会から隔離されたこの施設は、皮肉にも少女たちにとって
犯罪を犯すことなく、安心して生活できる居心地のいい場所だ
同じような境遇を持ち、より理解してくれる仲間もいる

それだから出所が近づくと、彼女たちから徐々に笑顔は消えていく
外の世界への期待はほとんど持てないことと
ここに入る前と同じか、それより過酷な現実があるかもしれないという
不安の方が大きいのだろう
ここに、このドキュメンタリーの存在価値があるような気がした

ゾンビランド ダブルタップ

ゾンビランド ダブルタップ

普段私は、ゾンビ物はあまり楽しめないので
めったに観ることはないのだが、この作品の出演キャストを見た時は
すぐに観ることを決めた

大好きな俳優のウッディ・ハレルソンがリーダーで
脇をアカデミー女優エマ・ストーンと不思議な魅力で
私はひそかに注目し続けているジェシー・アイゼンバーグが固めている

これだけの豪華キャストで、コメディータッチのゾンビ物を
撮るのだからどんな作品になっているのだろうか?
とても気になってしまったのだ
だから私は、前売り券まで購入したのだった

普段ノンフィクションだとか、実話に基づいた作品を
鑑賞することが多い私は、自身の想像もできないような
空想の世界を描いた作品がどちらかというと苦手である
だからSF作品もあまり観ることはない
想像力がないことも原因の一つであるが、あえて言わせてもらうとすれば
ストーリーに都合よさを感じてしまうのである
空想の世界を人間が都合よく作っている気がしてしまうのだ

ゾンビ作品にもどこか同じ匂いを感じてしまうのだが
それでもコメディータッチになっていれば、リアリティーのなさを
笑いで置き換えられるので、まだ大分観やすいのである

そんな気持ちでこの作品を観てみた
新種のゾンビが強すぎて、ほっておいたらまず間違いなく
人類は全滅すると思われたが、そんなところも許せるような
ゆるい作品になっている

そしてやはりこの人、ウッディ・ハレルソン
どちらかというと気難しい感じの強面の顔だが、かなりノリノリで
このくだらない作品を楽しんでいるように思えた
そして自身、高校時代にエルヴィスのモノマネをしたことが
俳優へと第1歩だったというが、本作では、やはりノリノリで
その大好きなエルヴィスのカバーを披露してくれている

この作品はそんな彼のための作品のように思えた