去就 隠蔽捜査6 今野 敏
警察小説は、確立されたひとつの小説ジャンルである
それだけたくさんの作家が、個性的で面白い作品を発表している
本当に感心してしまうほど作り手は色々な物語を生み出す
その中でも今野さんはとても人気のある作家である
作品数も多いし、この作品もシリーズ化している
少しは本を読む私だが、今野さんの作品を読むのは
実はこれが初めてである
当然、名前は知っていたが、どういうわけか機会がなかった
今回何故この小説(しかもシリーズのいきなり6から)を
読むことにしたのかは、この本の前に読んだ本に挟まっていた
その出版社の作品のチラシを見て、この本が面白そうだと
思ったからである 実に単純な動機なのだ
実は同じようなパターンで読んだ本が、私は結構多い
本を読んでいる間中、チラシは常に本に挟まっているので
その間に何度かそれを読む機会があることが大きいと思う
特に次に読む本を決めてないときなどは、このチラシがとても
有効な宣伝となるのである
正に出版社の思うつぼ状態である
さて初めて今野さんを読んだ感想だが、さらりとしていて読みやすい
事件も日常もそんなに派手ではないので、読み飽きしないと思う
登場人物である主人公竜崎の人間性は、私には個人的にとても
付き合えそうにないと思ったが、警察の仕事を全うするには
最適な人物だと思った
物語りの中でストーカー殺人事件が起き、捜査本部が設置された
そこに集まる色々な人の複雑な上下関係の中で、竜崎は最適と
思える判断をし、的確に指示を出すのだが、組織にはびこる
くだらないしきたりなどを徹底的に取っ払った竜崎の指示は
時に同僚や上司と敵対するものであった
ストーリー中での竜崎の言動は正しいと思えた
それは彼のとった行動を説明した時に気づかされる
正しい行動は時に敵を作る
だから正しい行動をとり続けることはかなり難しい
そのことを理解している竜崎のファンが読者に多いから
このシリーズが続くのかもしれない
是非このシリーズの別の本も読みたいと思った






