デンジャラス・ミッション

デンジャラス・ミッション

2016年制作のドイツ映画
アクションコメディというジャンルがあるかはわからないが
私にはそんな作品に思えた
どちらもよく使われる言葉なので意味は伝わるだろう
当然だが、気楽に鑑賞できる作品だ

日本では全国公開はされなかったようで
ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル梅田で開催の
「未体験ゾーンの映画たち2017」で上映された作品だったようだ
観終わった時、確かに未体験の作品に思えた

この作品、舞台はベルリンなのだが、主な出演者が
アジア系、アフリカ系、中東系とバラエティー豊かなので
何処の国の映画なのか?最初はよくわからなかった
ヨーロッパの街並みに色々な人種の人たちが主人公の映画は
私には新鮮だった

アクションコメディーなのでストーリーはシンプルである
売れないスタントマンの3人(ジャン、チャ―、フォン)が主人公である
2人はアジア系で1人は中東系である
3人は日々オーディションを受けるが、良い仕事に巡り合うこともなく
消化不良の毎日を送っていた
そんな彼らにも数字には弱いが、アフリカ系のユージンというマネージャーが
仕事をマネージメントしてくれていた

そのユージンからオーディションの連絡を受けた3人は気合を入れて
ジャンは「コブラ」、チャ―は「死亡遊戯」、フォンは
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の衣装を着こんで張り切って
現場に向かったのだが、到着したのはギャングの秘密基地だった
当然、すぐに不審者として捉えられてしまった

理由は数字に弱いユージンが、オーディション会場の住所を
間違えたことが原因だった
この絶体絶命の立場からユージンを含めた4人がどのようにギャングを
やっつけるのか?が本筋である

3人たちの序盤での間抜けなイメージと最後のアクションシーンの
かっこよさのギャップもこの作品の大きな魅力になっていると思った
ありそうでなかったタイプの作品に思えた

 

メランコリック

メランコリック

2019年公開の日本作品
この作品を観るまで私が最近観た日本映画は「カメラを止めるな!」だった
今年になってこの「メランコリック」を観たのであるが
かなり久々の日本映画となった
暗そうな男性が立っている何となく怪しいポスターが危険な香りを
醸し出しているようで惹かれるものがあった

大まかなあらすじは読んでから観たのであるが
グロい作品だろうという私の勝手なイメージを良い意味で完全に
裏切ってくれるような作品だった
血が出るシーンも結構多いのだが、かなりコメディーのテイストも
感じられるし、どこかリアルな感覚の薄いテレビゲームの中にいるような
新感覚の作品だった

主人公和彦は東大卒と学歴は申し分ないのだが、定職に就かず
アルバイトを転々とする生活を送っていた
仕事を探していた和彦だったが、ようやく新しいバイトが決まった
その仕事とは近所の銭湯の清掃員であった
松本という今風の若者と同時採用であった

仕事にも慣れ始めたある深夜、和彦は偶然職場の銭湯の前を通った
その時、閉店しているはずの銭湯に明かりがついていることに気づいた
不思議に思った和彦は中を覗くと、先輩が銭湯で人を殺しているところだった
その時、和彦が覗いていることを先輩に見つかってしまうのだった
そうなると当然、深夜のこの仕事の手伝いも頼まれるようになるのだった

普通でないことが起きているのに登場人物は皆冷静で異常なまでに
落ち着いているし、観る側も冷静に観ることが出来る
そしてストーリーも徐々にエスカレートしていくのだが、話の展開に
まったく無理がないので、自然にかなり引き込まれる

最後がこういった作品には珍しくハッピーエンドなのには驚いたが
お金をかけなくてもこんなに面白い作品が作れるという典型的な作品だ
セリフ回しも会話も独特で、演技も淡泊で好きな人にはたまらないと思う
私は松本のつかみどころのないけれど、肝がすわっているところが
とても印象的だった

生き残るための3つの取引

生き残るための3つの取引

2011年公開の韓国映画
今ではすっかり韓国を代表する俳優の一人となったファン・ジョンミンが
主演だが、このころはそこまで有名ではなかったと思う
更にこの作品にはファン・ジョンミンの部下役でまだ駆け出しだった
マ・ドンソクが出演している
あまり調べずに観始めたのだが、この二人の姿を見た時に急に気合が入った

ジャンルは韓国映画の最も得意とするノワールやクライム・サスペンスと
呼ばれるジャンルになると思う
登場人物のほとんどが他人を利用してのし上がろうとしている悪党である

チェ・チョルギ(ファン・ジョンミン)は、大変有能な捜査課の班長だが
チーフへの昇進は3回も見送られている
理由は彼が警察大学校出身ではないからである
これまで何度も自分より年下の警察大学校出身の無能な連中が彼を
差し置いてチーフに昇進の内定を受けていた
面白くないが、仕事で見返すしかない状況だった

そんな時にソウル幼児連続殺人事件が起こっていた
殺害方法は残酷極まりなく、国民は震え上がっていた
当然、マスコミは大騒ぎし、連日大きなニュースになっていたが
一向に犯人は挙がらず、大きな社会問題となっていた
遂に話は大統領まで上がり、大統領直々に早期解決の至上命令が発せられた

そこで警視らは、この事件の担当にチェ・チョルギを抜擢した
異例ではあるが、失敗したとしても警察大学校を出ていない彼に
全責任を負わせればよいと考えたのである
彼らの保身にとってむしろ好都合だと判断したのだった
チェ・チョルギは自身が噛ませ犬的な立場だと承知しているが
警視との間に事前に交わされた事件解決後の出世というエサを前にすると
やるしかなかった
正に生き残るための取引である

その他にもチェ・チョルギには刑事のほかに裏の別の顔があったりと
ヤバい仕事もやっていたのだが、すべての仕事がテンパってくると
彼の身に危険が迫ってくるのだった
そんな自業自得に思えるラストであったのだが、一つ気の毒に思えたのは
唯一ひたすら真面目な役であった仲間の一員である
デホ刑事(マ・ドンソク)の死であった
そのやるせなさも手伝ってか?観終わった後のヤレヤレ感の大きな作品だった