コラージュ集 岡上淑子全作品

コラージュ集 岡上淑子全作品

現在高知県立美術館で開催されている『岡上淑子コラージュ展―はるかな旅』
この美術展に併せて発売されたのが、コラージュ集『岡上淑子全作品』だ

なかなか静岡から高知までは行けないので、せめて図録はと思い購入した
岡上淑子(おかのうえ としこ)さんの全ての作品が収まっていることも
購入動機のポイントだった

私はこの作家について実は名前すら知らなかったのだが、偶然雑誌で知って興味をもった
理由は私自身が過去何度かコラージュをつくったが、満足が出来るものは全く製作できなかった
そんなこともあって、最近世界的に評価の高まっている岡上淑子さんのコラージュを
是非見てみたいと強く思うようになったのだと思う

この本の中にコラージュ作品は約130展掲載されていたが
あまりたくさんを貼り重ねない、シンプルな作品が多かった
作品の感想は、シュールで幻想と現実のあいだを描いたような作品だと思った
どの作品も、見る側が勝手にストーリーを想像したくなるような
そんな面白さがある

見るときの自身の気分によってもイメージが変わりそうな作品だ
度々引っ張り出して鑑賞したいと思った

コラージュ:フランス語 [collage]で糊付け、または貼り絵の意味
      異素材を貼りあわせ、画面に造型的な効果を表す美術技法のひとつ

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中平卓馬 Documentary

中平卓馬 Documentary

2015年に亡くなった中平卓馬の2011年に出版された写真集
もはや新品は売り切れたようで、新品価格の3〜5倍くらいの価格で
中古本が出回っている

写真を撮る行為はショット(shoot)という自動詞を使うが
このshootには「(銃などを)撃つ」といった意味もある
写真集「Documentary」のなかには、この「撃つ」といった写真が
多く存在していると思う

どこまでも澄んだレンズで出会い頭に撃った写真もあれば
何気なく撃ったような写真もある
ひとつ確かなことは、どの写真もどこか非凡であるということだ

アジェのパリ

アジェのパリ

たぶん、数ある写真集の中でも、玄人の中では5本に入るほど有名な写真集であろう
この本が少し前まで新品で1400円程度で販売されていたのだから
大変ありがたいことだ
今でも3000円弱と十分お手頃価格ではある

この写真集に収められているのは約100年前のパリの風景
といっても都の華やかさはまるでなく、下町の殺伐とした風景が多い
アジェは絵画用の資料として自身の撮影したこれら写真を販売していた

それもあるからなのか、写真には人影は少なく、物の形状を押えたような
写真が少なくない
そして私的感情で撮られた感じはあまりしない

あまり人々の撮らない街の一面をクールにとらえたこれら記録的写真は
彼が貧乏写真家で亡くなった後に、世に発表され非常に高く評価された

どうしてこの写真がすごいのか?
その答えは写真集を一度視たくらいではわからないと思う
わたしが少しわかった気がしたのは、何十回も視てからだったと思う