遠い視線  長野重一写真集

遠い視線  長野重一写真集

1980年代~1990年代の都会を捉えた写真集
すべて横写真で、やや引いた風景が並ぶ
作者のスナッパーとしての目がいかによいかが、伺える写真集だ
時代を感じる写真も多く、今見かえすと、少し懐かしい

このシリーズは、明確なテーマなどはないと思う
作者の興味で撮られた写真を編集しているのだろう

引き気味の写真からは、事態の中に入るのではなく
通りすがりの者が写真を撮ったような第三者的でクールな
視線を感じる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ぺるそな

ぺるそな 普及廉価版  鬼海弘雄

ダイアン・アーバスの写真集を見た時も
大きなな衝撃を受けたのであるが
これも同じくらいの衝撃だった
同じポートレートではあるが、ダイアン・アーバスとの違いを
感じることができた

浅草に通い、そこに来た人々を撮影したこの写真集
そこには人間そのものがストレートに表現され
それがそのまま見る側に伝わってくる感じがする
隙も嘘もない世界
そして写真下のタイトルがまた洒落ていて面白い

大型本は大変高価で手に入れられないので
普及廉価版しか所有してないけれど
大型で見るとより迫力があるだろうと思う
写真美術館に行ったときに是非見たいと思う

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さっちん

荒木経惟   『さっちん』 

一般には女性の裸の写真のイメージが強い
写真家 荒木経惟(アラーキー)のデビュー作
1964年の子供たちがフレームから溢れてくるようだ
素っ裸で体じゅうが真っ黒になるほど遊ぶ
さっちんと子供たちをそのまま閉じ込めたような写真集

あとがきにアラーキーが書いている言葉が印象深い
 「生きるっていうのはね、やっぱり、跳ねるとか、ヴィヴィッドで
  あるとか、声が大きいとかってことだから。少年たちがさ、
  フレームから画面からはみ出てるでしょう、飛び出てるでしょう、
  そういうことなんだよ、実は。」

デビュー作でこれほどの写真をみせつけてしまえば
後は何やっても文句言う奴は少ないだろう
こんなところもアラーキーのかっこいいところだと思う