蛾
私は、蛾や蝶のように羽に粉のようなものが付いている昆虫が
大の苦手である
多分その理由は、幼いころ綺麗だと思い蝶の羽根を触った時に
粉が付いて、とても驚いた経験からだと思う
子供だった私は、羽根に対して勝手なイメージを持っていたのだと思う
美しい羽根は絵具のようなもので書かれていて
つるつるしていると思いこんでいた
それが実際に触ってみたら違っていて、黒い粉が指にべったりと
ついてしまったのだ
見事に予想が外れたことと、その黒い粉がどうしても好きになれなかった
それから今日まで彼らの評価は変わらない
蛾に至っては触る以前の問題である
羽根の模様が不気味だったり、夜飛び回っているイメージだけで
強く遠慮したい気持ちになった
折角だからこの苦手昆虫について少し調べてみた
蝶も蛾も同じチョウ目に分類される昆虫である
日本にはチョウ目の昆虫が3500種類確認されているのだが
その中で蝶と呼ばれるものは僅か250種類だという
たった7%にすぎない 何と残りの93%は蛾なのである
蝶と蛾に明確な区別はないのだというから、少し不思議である
そして私の嫌いな粉のようなものは、鱗粉(りんぷん)というらしい
羽根を拡大すると花びらのような形で、屋根のかわらのように鱗粉が
規則的に並んでいて、羽根の模様をつくっているのだ
そしてこの鱗粉の重要な役目とは、水をはじくことである
これを身に纏っていることで、多少の雨なら飛ぶことができるのだ
鱗粉は再生できないのだという
あの時、私の指に大量の鱗粉を奪われてしまった蝶は
その後大丈夫だっただろうか?
今更ながらだが、悪いことをしてしまったと思った






